『パフューム』
2007年 03月 23日
今日,久しぶりに映画を観てきました。この前観たのはなんだったのだろうか・・・。確か金城武主演の映画(タイトル完全に忘れました)の試写を去年1本観たくらいでした・・・。
今回は『パフューム』。
3-4年ほど前に原作を読みました。アロマセラピー関連の雑誌に書評が載っていて,すぐに購入して読んだのですが,まあ,副題からして,ちょっと思っていたのとは違ったのです。私は調香師に憧れているので,その調香師が主人公というのでかなり期待をして読みましたが,奇想天外な展開な上に,描写があまりにリアルで,その匂いと臭いが浮かんできて・・・。なので,それが映像になるといったいどうなるのかと思って,観たい気持ち半分でした。が,友人が鑑賞券をゲットしてお誘いいただき,「だったら!」(笑)ということで,行ってきました。
映画はかなり原作に忠実。
目を背けたくなるシーンもあったものの,ただ,3-4年の月日は私を少なくとも成長させていた(?)ようで,かなり主人公の心理描写など,興味深く観ることができました。もしかしたら,ご覧になる方もいらっしゃるかもしれないので,詳細は省きますが,香りというのはその人のアイデンティティを主張することにとても重要な要素のひとつだと思いました。この主人公は人並みはずれた嗅覚を持っているのですが,自分の体臭がないのです。だからこそ,異常なくらいに香り,匂いに執着していく・・・。五感のうち,いちばん解明が不可思議な嗅覚。香りはいちはやく脳にダイレクトに届くことから鑑みても,とても神秘的です。そんなことを考えながら観ていたら,もう一度小説を読みたくなりました。たぶん,もう読むことはないかもって思っていたのですが。
アロマセラピーを少しでもかじったことのある方なら,調香のシーンでたくさんのエッセンシャルオイルの名前が出てくるので,なんとなく香りがイメージできて楽しいです。それから,いろいろな抽出法,特に香水の聖地,グラースでのアンフルラージュ(古くから行われている抽出法のひとつ)を観ることができたりするので,面白いと思います。
出演者など,まったくチェックをしていなかったのですが,ダスティン・ホフマンやアラン・リックマンも出ていて,もっともっと話題になってもいいのになぁ,という映画でした。
by lothian_y
| 2007-03-23 01:23
| films,books,music